現在簡易版で表示しています。元のサイトで完全版を見る
少し前の事です。
以前お世話になった派遣会社の社長さんが店に遊びに来てくれました。
何でも、服飾の仕事で頑張りたい若者がいて面白いから会ってみないか?と。
まだ若造の僕が言うのもなんだが、僕は夢を見る青年は好きだ。
しかし、世の中なめていて、軽い考えで夢ばかり見ている青年は嫌いだ。
果たしてどちらだろうかと思っていたのだが、逢って驚いた。
彼らはゼロから自分達の作品を作りたいと言う。
綿花、織り、染め、縫製、全て自分たち作りたい、更に出来ない部分は全て栃木発で。
文章にしてしまえば、軽い無謀な目標に思われるだろうが、彼らの目は本気でそこを見ていた。
まだ本当のリスクや、ゼロからのスタートがどれほどのものかは分からないのかも知れない。
服飾の世界で、ブランド力や金銭的なバックアップが無い事は致命的であり、
ましてや、メンズ衣料の盛り上がらない宇都宮という町では非常に厳しいだろう。
しかしながら、彼らが分かる範囲で、リスクを受け入れ動いている姿は素晴らしいと思う。
自分達はこの町が好きだから、この町をもっと盛り上げたい。
自分の好きな事を表現して、自分達の納得のいくものをやりたい。
そんな気持ちだったのかも知れない。
そしていつかは世界征服するくらいの意気込みなのかも知れない。
僕も色々な目標があり、夢も見た。今も目指す所を失ったわけではないけれど、
若く、野心を持ち、新しい事に飢え、世の中に挑む彼らを目の前にして
年齢と共に、そんな飢えを少しずつ無くしていた自分を感じた。
彼らが成功出来るかは分からないけど、僕に出来る事があれば手伝ってあげたい。
そして、僕も挑んでいく彼らの気持ちを見習っていたいものです。